命令形
さて、まず命令形を見てみましょう。
命令形というよりは、せかすような表現でしょうか?
標準語でいう「~しなよ」という表現ですが、博多弁では「~しーよ」といいます。
標準語 博多弁
「~しなよ」 → 「~しーよ」
「急ぎなよ」 → 「急ぎーよ」
「行きなよ」 → 「行きーよ」
命令と依頼の中間のような表現「~してて」は、博多弁では「~しとって」となります。
標準語 博多弁
「掃除してて」 → 「掃除しとって」
「待ってて」 → 「待っとって」
標準語では、たとえば「掃除してて」に「くれない?」と否定の表現を付け足すと、「掃除しててくれない?」と少しだけ丁寧になりますが、これは博多弁でも同様です。
「掃除しとってくれん?」となります。
なんとなくおわかりいただけたでしょうか?
接続語
次に、博多弁の接続語について解説したいと思います。
理由を表す表現「~から」は、博多弁では「~けん」となります。
標準語 博多弁
「忙しかったから」→「忙しかったけん」
「いたから」 → 「おったけん」
ここで、注意してほしいのは「だから」という表現。そのまま博多弁にすると、「だけん」となりますが、福岡の人の多くは「やけん」という表現を使います。
博多弁は濁点が少ない言葉だと実感いただけると思います。
あと、博多弁独特の表現として「~んだけど」は「~っちゃけど」と言います。
標準語 博多弁
「行くんだけど」→「行くっちゃけど」
「いるんだけど」→「おるっちゃけど」
これは博多弁独特の言葉ですね。
他に、会話の中での「~なんだけどね」といった表現は、博多弁では「~たいね」という言い方をします。
少しわかりにくいかもしれないので例をみてみましょう。
標準語 博多弁
「昨日行ったんだけどね」→ 「昨日行ったったいね」
「明日見るんだけどね」 → 「明日見るったいね」
会話の中で相手に語りかけるような感じで使います。
ちょっと難しいですね(笑)。
そのほか、博多弁の接続語としては、次のようなものがございます。
標準語 博多弁
「~だし」 → 「~やし」
「~だもん」 → 「~やもん」
語尾
あと、東京などで使う「~じゃん」、これは、博多弁では「~やん」となります。
たとえば、東京でいう「いいじゃん」は、博多弁では「いいやん」になります。
これは関西弁と一緒ですね。
あと、博多弁独特な言い方として、「~ちゃん」という言い方があります。
これは標準語でいうと「~なんだよ」という言い方に近いと思います。
例えば・・・
標準語 博多弁
「犬がかわいいんだよ」→ 「犬がかわいいっちゃん」
「走ったんだよ」 → 「走ったっちゃん」
他の、標準語でいう「~なのかな」という表現は、博多弁では「~とかいな」と言います。
例として
標準語 博多弁
「知ってるのかな」 → 「知っとうとかいな」
「寒いのかな 」 → 「寒いとかいな」
いかがでしたでしょうか。
感覚がつかめたら、ぜひ実際に使ってみてください(笑)