今回は、「否定形」についてお教えしたいと思います。
日常生活でも良く使う、基礎的な言葉です。
基本的には、標準語の語尾「~ない」を「~ん」に変えれば博多弁の否定形になります。
例えば・・・
標準語 博多弁
「食べない」 → 「食べん」
「知らない」 → 「知らん」
「できない」 → 「できん」
「聞こえない」 → 「聞こえん」
博多弁の否定形の大部分が、この形です。
同様にすれば、「言わない」「合わない」「わからない」などの博多弁もお分かりいただけるのではないでしょうか。
正解は、「言わん」「合わん」「わからん」です。
どうでしたか?
さて、次に、ちょっとこれらの形とは異なる、例外的な否定形の表現を見てみたいと思います。
例えば、「いない」。これを博多弁にすると、「おらん」になります。
そもそも、「いる」という肯定形自体が、博多弁では「おる」という表現になるため、標準語とは異なったものとなりまます。
主な例外的否定形をあげてみると・・・
標準語 博多弁
「いない」 → 「おらん」
「しない」 → 「せん」
「していない」→ 「しとらん」
「聞いてない」→ 「聞いとらん」
「~じゃない」
「~ではない」→ 「~やない」
ただ、これらの例外もある程度パターンがあるので、これから博多弁を知っていただく上で、徐々におわかりいただけると思います。
それから、注意してほしい言葉
「好かん」
これは、一見「好きではない」という言葉のようですが、博多弁では「嫌い」という意味で使われますので注意してください。
「好きではない」を博多弁で表現すると、「好きやない」などの表現になります。
標準語 博多弁
「トマト嫌い」 → 「トマトすかん」
「トマト好きではない」→ 「トマト好きやない」
以上、否定表現についてでした。
否定形というのは、どの年代の方も、男女ともに違いなく使用するのでそういう意味でも最も基本的な表現といえるでしょう。